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                  けんまくせいがんけんかすいしょう  
まぶたが開きにくい腱膜性眼瞼下垂症

こする癖で、まぶたのアキレス腱(腱膜)が断裂すると、頭をスッキリさせようと、まぶたを開ける努力が症状を起こす

まぶたを擦るくせ(コンタクトレンズ、点眼、花粉症、アイメイク、アトピー、スイミングゴーグル、よく泣く、覚醒するため)で、腱膜(けんまく:まぶたのアキレス腱)が瞼板(けんばん)より外れると、上眼瞼挙筋(じょうがんけんきょきん)を強く収縮させるか、交感神経を緊張させてミュラー筋を収縮させるか、眉毛を挙げないと、まぶたが開かないので頭がスッキリしなくなります。

 花粉症の若年化、スイミングゴーグル使用、アトピーなどで、まぶたを擦って腱膜が瞼板より外れることは、中高年だけでなく、小学生でも起きます。頭がスッキリしなくなる症状も同じです。

上眼瞼挙筋を強く収縮させていると、眼の上奥の上眼瞼挙筋が疲れて眼精疲労になり、上眼瞼挙筋が酸欠になり血管拡張して痛くなる群発頭痛(ぐんぱつずつう)になります。その時血流が増えるので涙がでます。
 あまりに痛いので緑内障発作と間違えられることもあります。酸欠なので酸素ボンベの酸素を吸うと改善するので鑑別できます。

交感神経を緊張させてミュラー筋を収縮させるには、A上眼瞼挙筋でミュラー筋を引っ張って青斑核(せいはんかく)経由で交感神経を緊張させるミュラー筋を収縮させるか、B歯の根にある歯根膜機械受容器(しこんまくきかいじゅようき)というセンサーを噛みしめたり、舌で押して、交感神経を緊張させるようになります。噛みしめによるこめかみの側頭筋の片頭痛、顎関節症、歯折、歯周病、舌押しによる歯並びの異常、舌痛症などが起き、交感神経緊張症状による動悸・手足脇汗・高血圧・便秘・手足の冷えなどを起こします。噛みしめて歯根膜機械受容器が出る刺激はα1Aという刺激なので、血管平滑筋を増殖して血圧を上げるだけでなく、前立腺肥大、ミュラー筋肥大を起こすと考えています。
 顎関節症の女性の発症のピークは20台後半なので、この頃女性の腱膜は瞼板より外れて、噛みしめてまぶたを開けているのかもしれません。同時に手足の冷え性が起こります。
 ふだん
噛みしめている人は、グミ、ガム、硬いスナック、氷、自分の爪を咬むのが好きです。

眉毛を上げる前頭筋という筋肉を収縮させてまぶたを挙げていると、おでこに皺ができるだけでなく、耳の後ろまでつながっている後頭筋も縮んでしまって起こる緊張型頭痛や、項や肩の僧帽筋が収縮して頭が前へ突き出て、項・肩こりが起こります。いつも後頸筋が収縮しているので上肢、手指が痺れてくる頚椎症になります。眉毛をかなり強く挙げると、眉毛の下にある眼輪筋眼窩部や皺眉筋が不随意的反射的に収縮してまい、眉間がΩ上になったり、V状(逆三角状)に眉頭を上げながら寄せるようになってしまいます。これがさらに進むと、眉間が縮んでしまう眼瞼痙攣になってしまいます。
 眉毛を強く挙げて
まぶたを開けていると、まぶたの皮膚が伸びてまぶたを挙げる力がなくなり、眉毛を骨に固定している靭帯が伸びてしまい、前頭筋を使っていないと眉毛が下がってしまう眉毛下垂になります。したがって、眉毛を持ち挙げて上まぶたを開けている患者さんに、上まぶたを持ちあげる目的で、眉毛下皮膚切除を行うと、眉毛下垂による瞼を強く開けるための症状が悪化します。

頭がスッキリしなくなるのは、ミュラー筋のセンサーを適当な強さで引っ張って青斑核(せいはんかく)を刺激して、A認知・覚醒を起こす前頭前野が興奮するように、ちょうど良く刺激できなくなるからです。青斑核(せいはんかく)は、B表情筋や体の勝手に収縮する筋肉の緊張、C交感神経の緊張もコントロールしています。
 強くまぶたを開けて、ミュラー筋のセンサーを強く引っ張って青斑核(せいはんかく)強く刺激すると不安・躁状態になります。強くまぶたを開けられず、ミュラー筋のセンサー引っ張れず青斑核(せいはんかく)刺激できない状態では、ゆううつ、やる気が起きなくなります。腱膜が瞼板より外れていると、強く開けてる時と、強く開けてない時で、双極性に覚醒の波が大きくなったり小さくなったりします。平日は空元気で、週末は出かけず閉じこもっている感じになります。
 
強くまぶたを開けて、ミュラー筋のセンサーを強く引っ張って青斑核を強く刺激し過ぎて脳が壊れないように、次の2つの種類の抑制がかかります。一つは、前頭前野はα2抑制というのが起きてノルアドレナリンが分泌されなくなり、頭が真っ白、霧がかかっている状態になります。研修医が初めて手術する時、覚醒し過ぎて何をしてるか分からなく頭が真っ白になることがあります。練習で強く本番で上がってしまって成績を残せない人もこの抑制だと考えられます。もう一つの抑制は、縫線核からセロトニンという物質がでて、青斑核からでるノルアドレナリンによる刺激を抑制するのですが、セロトニンで脳底動脈が収縮して歯車がでる閃輝暗点(キラキラ歯車が見える)を起こす脳底動脈型片頭痛が起きます。視野が遮られるのでもう仕事は休みになります。脳底動脈型片頭痛のある人は、強くまぶたを閉じると、眼球が上転してミュラー筋のセンサーを強く引っ張られるので、閃輝暗点の軽いものとして少し脳底動脈を収縮させて眼閃というキラキラが見えます。この眼閃や閃輝暗点の見える方は脳梗塞になりやすいので注意が必要です。腱膜が瞼板より外れていたらそれを固定したり、強い閉瞼で眼球が上転しないように牽引腱膜が瞼板より外れていたらそれを固定する必要があります。
 ミュラー筋が縫合されると頭がスッキリしなくなります。埋没法(二重形成が目的、眼瞼下垂手術目的)は、眼球結膜と皮膚の間を糸で縫合する際、糸が粘膜を抜ける際ミュラー筋のセンサーを縫合してしまうリスクが高いのです。埋没法で出血したら、ただでさえ糸の周囲に瘢痕はできますが、さらに強い瘢痕ができてしまいます。そうすると、ミュラー筋のセンサーを程よく引っ張って、青斑核を刺激して覚醒できなくなります。そのような患者さんは、しかめ面をするか噛みしめて覚醒するようになります。糸を取っても瘢痕が残り、ミュラー筋のセンサーの感度は落ちるので、瘢痕を外す手術が必要になります。左のまぶたのみ埋没法を受け左の青斑核が刺激できず前頭前野の血流を増やせなくなれば憂鬱に感じ、両方のまぶたを強くあけるので、右の青斑核がむしろ刺激されすぎ、不安、筋緊張、交感神経緊張になる患者さんもいます。

 ミュラー筋のセンサーを適当な強さで引っ張って青斑核(せいはんかく)を刺激できなくなったら、歯を噛みしめても青斑核を刺激できることができます。脳を起こすスイッチの一番はまぶたを開けてミュラー筋を引っ張ること、二番は歯(歯根膜機械受容器)を噛みしめること、三番は手を握る(虫様筋筋紡錘)こと、と考えられています。これらの手技は、筋肉の緊張も高められるのでJendrassik(イェドラッシック)手技と呼ばれています。長時間行って欲しくないのですが、眉間のシワを最大限深くするしかめ面をして、歯を食いしばり、手を強く握ると、青斑核を刺激でき、覚醒を深くして、身体中に力が入り、交感神経を緊張させることができ、ドキドする不安発作が起こせます。重量挙げの選手が、バーベルを挙げる際、身体中に力が入れるために一瞬Jendrassik(イェドラッシック)手技を行っていますね。

⑥上まぶたが瞳孔の上まで挙げれらくなったミュラー筋の伸びてしまった患者さんは、ミュラー筋のセンサーを引いて青斑核刺激できなります。青斑核が前頭前野を刺激して脳血流がふやせなくなると、流れの悪い川にヘドロが貯まるように、ゴミに相当する硬いタンパク質がたまり、脳細胞やその周囲を破壊し、アルツハイマー病などになるリスクがあります。

症状で、最初に起きるものは、大人でも子供にも起きるものは、眼精疲労(目の上奥の上眼瞼挙筋頭が頑張って収縮するので疲れる)、頭がスッキリしない(いつも眠い、眼精疲労が起きるほどまぶたを開ければスッキリ)、下見ると余計に眠くいつの間にか眠ってしまう、噛みしめ癖とそれによるこめかみの頭痛と歯の病気(唾液が減るので虫歯ができ、歯を折れ、顎関節症、歯周病)、昼食を食べると(交感神経の緊張が減るのでミュラー筋が緩むので)眠ってしまう、眉間にシワを寄せて覚醒しようとするためのしかめ面だと考えています。子供の場合、発達障害と間違えられている方もいます。

⑧腱が瞼板より外れた状態でも、ほとんどの人は黒目の上に上まぶたを覆わないように瞼を開けることができるので、腱膜性眼瞼下垂・代償期と呼ぶのが誤解を招いています。実態は、腱膜すべり症というべきです。しかし、黒目の上に上まぶた覆ってしまう人もいます。どうして、腱膜が瞼板より外れた後に、黒目の上を覆う眼瞼下垂になるのでしょうか?

 そのような眼瞼下垂になるには次のA,B,Cの3つのことが考えられます。

A:上まぶたの皮膚が伸びてしまって眉毛を持ち挙げてもまぶたが開かなくなったB:ミュラー筋が伸びてしまった

C:まぶたの縁が閉じてしまう開瞼失行の項目に書いてあるような原因で、まぶたの縁を閉じる眼輪筋眼瞼部という筋肉が、まぶたを開けている時に縮むようなって、まぶたを開けている時に閉じてしまうようになった。Cが一番多い原因と考えています。腱膜が腱板より外れても、A,B.Cがなければ、黒目の上を覆う眼瞼下垂にはほとんど場合、なりません。

診断方法は、上記のまぶたを擦るくせの歴史あること、上記の症状があること、テープで眉毛を持ち上げて症状が改善するかでご自分で判断できます。
 
クリニックに来院していただけると、重り負荷した開瞼、高精度の顔の筋肉の収縮がわかるサーモグラフィ、前頭前野の脳血流が瞼の動き・しかめ面・噛みしめなどでどのように変化するかを近赤外線脳血流で調べるなどを行っています。   
 
一番重要なことは、前頭前野の血流を増やせなくなると、頭がスッキリしなくなりアルツハイマー病にもつながるので、まぶたを開けて脳血流が増加できるか調べる脳血流検査だと考えています。

治療は、外れた腱膜を瞼板に固定することですが、まぶたを開けて容易に脳の血流が改善するようにさまざまな工夫した手術を行っています。上眼瞼の腱膜を瞼板に固定する手術をしても、脳血流が改善して不定愁訴の多くが改善する人は半分以下だと思います。

 上眼瞼の腱膜が瞼板より外れる理由が上まぶたを擦ることですが、その多くの人(ソフトコンタクトレンズ、ドライアイの点眼など)は、下まぶたも擦るので下眼瞼の腱(牽引腱膜)も外れていて、まぶたの縁が閉じてしまう開瞼失行があるので、上まぶたを開けられなかったり、強く開けすぎたりして、前頭前野の脳血流が増えせません。ご自分が該当するかどうかは、下瞼を指で下に下げて、あるいは鼻下を伸ばして頬を下げて、まぶたを開けると、まぶたが開いて頭がスッキリすることで判断できます。

 下向きで頭をスッキリさせて勉強したりするには、しかめ面する、噛みしめる以外には、左手でハンドグリップをしながら左の青斑核と前頭前野を刺激して、論理脳言語脳を刺激することもできます。あるいは、書見台使って瞼を強くあけるしかないのです。

 

 

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